教育セミナー 消化器一般外科領域における技術認定—審査基準と採点のポイント
腹腔鏡下胆嚢摘出術
松本 純夫
1
1独立行政法人国立病院機構東京医療センター
pp.477-480
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900730
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はじめに
腹腔鏡下胆嚢摘出術は胆嚢結石の治療として広く標準化されている.日本内視鏡外科学会が平成16年度から施行している技術認定のポイントについて,審査基準を示しながら概説する.
基準の要点は腹腔鏡下胆嚢摘出術において遭遇する偶発症,合併症である出血,胆道損傷,血管損傷,他臓器損傷を回避する安全な手術ができているかどうかを判定するものである(表1).実際のビデオ判定で重視されるのは,容認できるような時間の中で視野の確保,血管,胆道の解剖確認,胆嚢回収が安全に行われているかどうかである.そのための術者,助手,内視鏡保持者の協調操作の巧拙,鉗子やエネルギー処置器具操作の巧拙が問われている.また,手術の熟練度としては指導者にふさわしいと判定されたものが評価される.
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