特集 AI支援下消化器外科手術の現状と展望
腹腔鏡下胆嚢摘出術におけるAIナビゲーション
河村 昌寛
1
,
遠藤 裕一
1
,
折本 大樹
1
,
増田 崇
1
,
平下 禎二郎
1
,
猪股 雅史
1
1大分大学医学部消化器・小児外科
キーワード:
AI
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
胆道損傷
Keyword:
AI
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
胆道損傷
pp.799-806
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003858
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy;LC)は1985年に世界で初めて実施され,以降急速に普及した。日本内視鏡外科学会(Japan Society for Endoscopic Surgery;JSES)のアンケート調査によると,1990~2021年の期間で累計71万9,440件のLCが実施されている。現在では年間3万4,000件が施行され,わが国で最も普及している内視鏡外科手術の1つとなった。また,手術手技の向上に伴い,近年ではその適応も拡大され,従来は開腹手術が選択されることが多かった急性胆嚢炎に対しても,87%の症例でLCが実施されている。一方で,LCにおける重篤な合併症である術中胆道損傷(bile duct injury;BDI)は0.6%程度で推移しており,BDIは必ずしも減少していないのが現状である(図1)1)。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.