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編集後記
北野 正剛
pp.134
発行日 2005年2月15日
Published Date 2005/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900578
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最近発表された厚生労働省の人口動態統計の年間推計の結果では,2004年の出生数が1899(明治32)年の集計開始以来,最低の110万7,000人(前年比約1万7,000人減)となる見通しである.出生数の減少は4年連続で今後も続くとみられている.
少しでも人口減少に歯止めをかける意味で,今回の特集「妊孕能温存と妊娠継続を考慮した内視鏡手術」は医師のみならず子供を望む方々,ひいては日本国のためにも大きな意義がある.もともと産科・婦人科領域は,腹腔鏡による診断や治療がいち早く行われていた領域であった.1980年代後半から始まった消化器外科領域での発展,普及に少し遅れて急速に適応の拡大がなされた.そして第7回日本内視鏡外科学会全国調査の結果では,総症例約50万例のうち,産婦人科領域が腹部外科領域についで2番目の多さで約10万例となっている.年次推移では,当初の1990年の1,940例から2003年には約13,000例へと症例数の大きな伸びがみられている.また,特筆すべきことは,日本産科婦人科内視鏡学会によりいち早く平成15年度から技術審査制度による技術認定によりすでに145名が認定され,そのうち57名が本会の技術審査に申請し全員合格していることである.
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