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編集後記
北野 正剛
pp.586-587
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426100111
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今年はムレー医師が,世界で初めて腹腔鏡下胆囊摘出術を成功させてから20年目の記念すべき年にあたる.ご存知の読者も多いと思うが,その功績に対して本田賞が授与されることになったことは,誠に喜ばしい限りである.いまや,わが国だけでも年間10万例に内視鏡外科手術が施行され,標準治療となっているものも多い.この急速な普及には本会が重要な役割を果たしてきた.その歴史をみると,1991年に「日本内視鏡下外科手術研究会」にはじまり,低侵襲治療を求める時代の要求にも呼応して発展し,現在9,000名近い会員を擁する専門学会となった.その間,教育プログラムの充実,手術症例数を含めた現状の把握,手術手技習得のための技術講習会,関連学会・研究会との調整,さらに他領域に先駆けての技術認定制度の立ち上げなど大変な事業がここまで順調になされてきたことを思い起こすと,改めて本学会をリードしていただいた出月康夫前理事長とさらに将来に向けての構想を指示され学会を牽引されている北島政樹現理事長に感謝申し上げたい.
さて,本号の特集「囊胞性疾患と内視鏡下手術」では,肺,縦隔,消化器官,肝,膵,子宮,腎の各々の領域について取り上げ編集している.このように領域横断的に会員に幅広い知識を伝達ができるのも本会の特徴である.この利点をぜひ日々の臨床に生かしてほしい.
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