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編集後記
北野 正剛
pp.136-137
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426100308
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世の中に内視鏡外科手術が導入され,間もなく20年を迎えようとしている.この間に,内視鏡外科手術は,消化器外科領域をはじめ呼吸器,婦人科,泌尿器科領域において良性疾患はもちろん,悪性疾患に対しても急速に普及を遂げ,社会やマスコミから善きも悪しきもこの手術は常にクローズアップされてきた.このような発展期に,わが国の内視鏡外科の進歩に大きくかかわった2つの出来事を紹介したい.
一つ目は,昨年の9月2日から4日間にわたって横浜にて,本学会が中心となって「第11回世界内視鏡外科学会」を開催できたことである.黎明期の1994年,出月康夫会長のもと京都で開催して以来14年ぶりのことである.今回は,内視鏡外科の急成長後の大会として,世界74カ国1地域から3,500名を超える医師をはじめとして,メディカルスタッフ,多くの企業が参加し,熱気あふれる盛況な国際学術会議となった.5つの特別企画は,これからの光学機器としての3D内視鏡,開発途上の新しい手術機器の披露,卓越した手術手技,世界の治療成績と学術的エビデンス,内視鏡外科に関する教育と,現時代に則したテーマが取り上げられた.おかげをもってシンポジウム,ワークショップ,一般演題を含めたすべての会場では,連日どこも白熱した議論が交わされていた.またopening ceremonyでは,皇太子殿下の御臨席のもと,内閣府特命大臣をはじめとする要人もご出席され,厳かかつ盛大に執り行われた.今回のこの世界大会の成功は,ひとえに北島政樹理事長をはじめとする組織委員の先生方のご指導と本学会会員の皆様方のご支援,ご協力の賜に尽きると言えよう.
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