特集 内視鏡下甲状腺・副甲状腺手術
〔エディトリアル〕特集によせて
高見 博
1
1帝京大学医学部外科
pp.207
発行日 2003年6月15日
Published Date 2003/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900406
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はじめに
甲状腺・副甲状腺腫瘍の手術は,前頸部に手術瘢痕が残るのが当然と考えられていた.しかし,近年の内視鏡下手術の進歩によって,甲状腺・副甲状腺疾患にも内視鏡下手術が行われるようになってきた.
頸部の内視鏡下手術は「完全内視鏡下手術」と「内視鏡補助下手術」に大別され,欧米ではmini-mally invasive endoscopic surgery(低侵襲性内視鏡下手術)と位置づけられている.頸部の整容上の問題以上に,内視鏡の使用による術後の疼痛や種々の愁訴の減少,手術時間・入院期間の短縮,医療費の軽減などが要求されている.それに対して日本では,頸部に創をおかないという整容上の問題に焦点が集まっている傾向にある.
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