手術テクニック
腹腔鏡下副腎摘除術—褐色細胞腫の剥離法
鈴木 和雄
1
1浜松医科大学泌尿器科
pp.196-199
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900126
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はじめに
副腎褐色細胞腫は,比較的大きな腫瘍が多く血管も豊富であり,腫瘍摘除は開放手術においても難易度の高い手術であった.しかし,近年の画像診断の進歩により比較的小さな褐色細胞腫が発見されることが多くなり,麻酔法の進歩,種々の降圧剤の開発と相俟って現在では比較的安全に手術が行われるようになった.
腹腔鏡下副腎摘除術は1992年本邦で初めて施行されて以来,世界的に普及し,現在では5〜6cm以下の副腎腫瘍に対する“gold standard”となった1-3).手術手技の向上,器具の改良によりその適応も徐々に拡大し,現在では褐色細胞腫や一部の転移性副腎癌に対しても良好な成績が報告されている4,5).
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