特集2 ERスタンダード 脳卒中—ココが皆の困りどころ,気になるところ
【Part 1】総論
3.脳卒中の画像検査:俺の4つのアルゴリズム—迅速な血栓回収療法の開始につなげるためには?
木村 健介
1,2
Kensuke KIMURA
1,2
1水戸済生会総合病院 脳神経内科
2八戸市立市民病院 救命救急センター・脳神経内科
pp.690-701
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200158
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
急性期脳梗塞に対する静注血栓溶解療法(IVT),機械的血栓回収療法(MT)はその有効性が確立されており,適応のある患者に対しては行うべき推奨度Aの治療となっている1)*1。IVTは急性期脳梗塞の治療についての理解が必要であり,さらにMTを行うには脳血管内治療の専門的な訓練が必要なため,施行可能な施設・医師がまだ限られており,すべての適応患者に対して,全時間帯で迅速な治療ができているとはいえない状況である。
急性期脳梗塞診療におけるERでの役割とは,このように医療資源が限られている状況で,治療可能な施設・医師へ迅速につなげ,適応のあるすべての患者が必要な治療を受けられるようにすることである。本稿ではそのために欠かせないポイントを画像検査の観点から解説し,さらに施設の特徴別に対応の仕方を整理する。
Copyright © 2024, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.