別冊秋号 血圧
19 病態からみる血圧—自律神経の異常:起立性低血圧をきたす病態
田家 諭
1
,
白神 豪太郎
2
1坂出市立病院 麻酔科
2香川大学医学部附属病院 麻酔・ペインクリニック科
pp.113-119
発行日 2019年9月14日
Published Date 2019/9/14
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200096
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症例
62歳の男性。身長163cm,体重52kg。
2年前と4か月前に結石性胆囊炎で入院,保存的治療を受けた。今回,腹腔鏡下胆囊摘出術が予定された。1年前から起立時のふらつきと排尿障害が出現,8か月前に起立時に一過性の意識消失があったため精査を受けた。頭部MRI上で小脳・橋に萎縮があり,自律神経症状(起立性低血圧,排尿障害など)と合わせて,Shy-Drager症候群と診断された。運動失調や筋硬直の出現はなかった。
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