Japanese
English
特集 失神とその前兆
起立性低血圧
Clinical diagnosis of orthostatic hypotension
畑 隆志
1
Takashi Hata
1
1北里大学内科
pp.365-367
発行日 1991年7月15日
Published Date 1991/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900110
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
ポイント
・起立位で仰臥位に比して収縮期血圧が20mmHg以上低下するものを一般に起立性低血圧という.
・厳密には起立時に収縮期圧が30 mmHg,拡張期圧が20 mmHgの低下が同時に認められ,代償性の脈拍の増加のないこと,さらに血中ノルエピネフリンが立位で有意に増加を示さないことが診断基準とされる.
・特発性起立性低血圧症は神経系の系統的変性疾患であり,病変が末梢交感神経系にのみ限局するものと,広く中枢神経系の多系統を障害するものに大別される(表1).
・続発性起立性低血圧症は,厳密な診断基準を満足にするものは多くないが,日常臨床の場では頻繁に遭遇する.
・続発性起立性低血圧症の原因疾患は多岐にわたり,特に薬剤との関連は注意を要する(→1).
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.