連載 病棟医療革命
第5回❶織田病院編|医療DXは地方から!?—地域を支える,持続させる,発展させる
織田 良正
1,2
,
古川 祐太朗
1,2
1祐愛会織田病院 総合診療科
2佐賀大学医学部附属病院 高度救命救急センター
pp.520-524
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901055
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地域で取り組む医療DX
日本では2007年に世界に先駆けて超高齢社会に突入した。2020年には高齢化率は28.7%と過去最高を更新し,2040年には約35%に達するとみられている1)。75歳以上の高齢者の増加は2042年にピークを迎えるが2),老齢期の患者が病気と共存しながら住み慣れた地域や自宅での生活を続けるためには,地域全体で治療・ケアを行う必要がある。そのためには在宅医療や介護分野も含めた地域連携だけでなく,地域医療・介護を支える人材の確保も非常に重要である。
しかしながら,厚生労働省の推計では,2040年度に医療・介護分野の就業者数は1070万人が必要となる一方で,労働力需要・供給を勘案した就業者数は974万人にとどまる見込みであり3),今後これまで以上に医療・介護分野の人材確保が難しくなることが予測される…。と書き始めたが,少子高齢化の進行する地方では例に漏れず,どうしてもネガティブな要素が多い。
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