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「治し支える医療」を地域で叶える仕組みづくり—社会医療法人祐愛会 織田病院
pp.395-397
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210969
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■85歳以上人口急増のインパクト
織田病院(佐賀県鹿島市)は111床ながら病床稼働率99%以上を誇るDPC病院である.公的病院のない鹿島市(人口3万人)の急性期医療を担うと同時に,退院後の高齢者の暮らしを支えるため,介護老人保健施設からグループホームまで需要に応じて整備してきた.
ところが,85歳以上高齢者の救急搬送数・新規入院数の急増に伴い,状況は一変.85歳以上の高齢者は認知症罹患率が4割を超え,独居世帯や高齢者世帯も多く,退院や転院に困難が伴う.その先の人口ピークアウトを見据えると,いわゆる「箱もの」による対応は限界に達したと判断した織田正道理事長は,在宅医療の推進へと大きく舵を切った.
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