特集 不整脈1—上室性不整脈
【コラム④】高齢者の抗凝固療法の注意点—重要な大出血の頻度や意義,多様化する価値観,そして低用量の議論
山下 武志
1
Takeshi YAMASHITA
1
1財団法人 心臓血管研究所
pp.586-592
発行日 2022年2月24日
Published Date 2022/2/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900941
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非弁膜症性心房細動の脳卒中予防における抗凝固療法の重要性が認識されすでに約20年,抗凝固療法に直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が導入されて約10年が経過し,心房細動患者に対する抗凝固療法の普及率は格段に改善した。同時にこの時期に心房細動患者の高齢化が顕著な速度で進行し,欧州ではすでに80歳以上の心房細動患者数が80歳未満のそれを凌駕している。しかし,このように増加した超高齢心房細動患者に対する抗凝固療法のクリニカルエビデンスは乏しい。
本稿では,後期・超高齢心房細動患者に対する抗凝固療法の現況を概説し,その注意点を述べる。
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