特集 病棟管理
Part 3 病院に与える医療経済および医療の質・患者安全への影響
Part 3 病院に与える医療経済および医療の質・患者安全への影響
濵田 治
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1愛仁会高槻病院 総合内科
pp.715-716
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900841
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米国の病棟管理医であるホスピタリストは,発足してわずか20年間でその数は5万人以上となり,米国医療の主要な地位を築いている。その理由は何かといえば,彼らのパフォーマンスが病院全体に大きなメリットを与えたからにほかならない。外来を行いながら自身の担当する患者の入院診療を行っていた体制と比較し,ホスピタリストは入院患者だけに集中することで質が高く,タイムリーな診療を施すことができた。また,病棟におけるトータルケアを行うという特徴から,病棟あるいは病院のシステムの質改善における適性も見いだされた。これらの結果,入院日数および診療費の減少,一方で診療の質の向上や患者満足度の向上というデータとして,皆が納得する形となったのである。この成功を日本でも踏襲できれば,日本医療の救世主となる可能性も十分にある。
Part 3では,名実ともに米国のホスピタリストが成し遂げてきた病院レベルでのトピックについて述べるとともに,2013年に刊行の本誌創刊号「ホスピタリスト宣言」以降,どのようなことが国内で示されたのかも解説する。
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