Japanese
English
研究と報告
患者の自殺が主治医に与える影響
The Impact of Patients' Suicides on Their Therapists
斉藤 陽子
1
,
中尾 智博
2
,
竹田 康彦
1
,
藤岡 耕太郎
1
,
木村 光男
1
,
脇元 安
1
,
森山 成彬
1
,
斉藤 雅
1
Yoko SAITO
1
,
Tomohiro NAKAO
2
,
Yasuhiko TAKEDA
1
,
Koutaro FUJIOKA
1
,
Mitsuo KIMURA
1
,
Yasura WAKIMOTO
1
,
Nariakira MORIYAMA
1
,
Masashi SAITO
1
1八幡厚生病院
2九州大学医学部神経精神医学教室
1Yahata Kousei Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kyushu University
キーワード:
Suicide
,
Psychiatrist
,
Bereavement
,
Mourning work
,
Psychological autopsy
Keyword:
Suicide
,
Psychiatrist
,
Bereavement
,
Mourning work
,
Psychological autopsy
pp.377-384
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902403
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【抄録】 当院外来通院中に自殺した患者14名(アルコール依存症5名,精神分裂病5名,うつ病4名)の主治医6名に対し,患者の自殺が主治医に与える影響についてアンケート調査を行った。患者の自殺後,主治医はショックや悲しみの感情を持ち,行動面でも診察時に希死念慮に留意し,自殺の話題をすることが増え,記録が慎重になるという変化がみられた。こうした影響は患者の病態によって差があり,うつ病では大きく,アルコール依存症では小さい傾向があった。主治医における喪の作業として,上司や同僚の議論が最も有益であった。さらに,精神科外来患者における自殺の頻度,心理学的剖検や葬式への参列の有効性,患者の自殺に対する教育の重要性などについても言及した。
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