特集 病棟管理
はじめに|より良い病院を作るためのコンピテンシー
小坂 鎮太郎
1
Shintaro KOSAKA
1
1練馬光が丘病院 総合救急診療科 総合診療部門
pp.593-596
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900824
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
創刊から8年
「今日本に必要な実践的“応用力”を身につけた,真に求められる日本型ホスピタリスト像」を描くために,2013年9月にHospitalist誌が創刊されてから8年が経とうとしています。米国での研修を終えて日本でその概念を実践する先輩や,日本独自の環境で学び実践する先輩たちが,その経験や知見から多くの財産をもたらしてくださったおかげで,病院で米国のホスピタリストに準ずる診療を行う診療科(総合内科,総合診療科,総合診療内科,病院総合内科など)を標榜する病院は,この8年間で増え続けています。そして,米国でのホスピタリストの役割である,病院の全体最適を考えて,オーナーシップをもって病院を回すという役割を,日本でも同様に果たしつつあります。
創刊号の「ホスピタリスト宣言」に向けた編集委員による座談会*1では,ホスピタリストのコンピテンシーについて言及されていました。その後,2017年には,Society of Hospital Medicine(SHM)がコアコンピテンシーを表1のように改訂しています1)。「ヘルスケアシステム」のなかでさらに活躍していくための項目が増え,病院の安全と医療の質改善の取り組み,米国でのホスピタリストの役割としての売りである医療経済上のマネジメントなども強調されていることが特徴となっています2)。
Copyright © 2020, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.