特集 心不全
Part 3:ICU,病棟での心不全管理
12.心不全患者の緩和ケアとは—症状のコントロール,終末期における治療法選択の判断,およびケアコーディネーションについて
樋口 雅也
1
,
中川 俊一
2
Masaya HIGUCHI
1
,
Shunichi NAKAGAWA
2
1Division of Palliative Care and Geriatric Medicine Massachusetts General Hospital, Instructor in Medicine Harvard Medical School
2Inpatient Palliative Care Services, Department of Medicine Columbia University Medical Center
pp.997-1002
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900626
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2018年度診療報酬改定で,末期心不全が緩和ケア適応疾患となった。心不全パンデミックを迎えた日本では末期心不全患者が増加しており,これらの患者の多くは呼吸困難,倦怠感,疼痛などの身体的苦痛に加えて,精神心理的苦痛や社会的苦痛といった問題も抱えている。医療者の認識も変わりつつあり,従来は生命予後を延ばすことが至上命題であった心不全治療も,それに加えて,終末期へのアプローチ,さらには早期からの緩和ケアの提供が注目されている。
本稿では,心不全緩和ケアの実践とその効果についてまとめる。
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