特集 心不全
Part 2:ERで出会う心不全
4.Case 2:虚血性心筋症とは? 常に最初から血行再建が必要か?—心筋の状態に応じた評価と治療の選択
野口 将彦
1
Masahiko NOGUCHI
1
1Cardiovascular Research Foundation/Columbia University Medical Center
pp.843-850
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900610
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心不全の背景疾患はさまざまである。しかし,壁運動異常を伴う心不全患者を診た場合,原因として虚血性心疾患の可能性を常に考えなければならない。虚血性心疾患は何らかの冠動脈病変を起因とし,急性・慢性的に心筋虚血を起こす疾患であり,心不全の重要な原因疾患の1つである。
本稿では実際に当院で経験した症例を提示しながら,虚血性心筋症とは何か,心不全と診断した場合,常に虚血性心疾患をスクリーニングする必要があるのか,虚血性心疾患を合併していた場合,常に血行再建が必要か,その方法はどうしたらいいのか,などについて考えてみたい。急性冠症候群に伴う心不全については,別稿*1を参照されたい。
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