特集 糖尿病
自己管理教育と療養支援
10.血糖モニタリング—変革期を迎えつつある入院・外来での血糖測定方法
伊藤 新
1
Arata ITOH
1
1University of Cincinnati College of Medicine
pp.403-406
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900553
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血糖モニタリングは,患者の糖代謝を把握するうえで非常に重要である。その方法は,原則として静脈採血や動脈採血による血糖検査をゴールドスタンダードに,医療者が用いるPOCT(point-of-care testing)機器や,患者が用いる血糖自己測定(SMBG*1)機器を用いた毛細血管中の血液内のブドウ糖濃度を簡易的に測定する方法も用いられる。
CGM(continuous glucose monitoring)やFGM(flush glucose monitoring)といった新しい技術が急速に発展し,主に外来での使用が普及しつつあるが,日本糖尿病学会は現時点では,直接血液内のブドウ糖濃度を測定する従来の方法の完全なる代替としての使用は推奨していない1)。しかし,今後急速に進化しつつあるCGMやFGMの精度向上により,これまでの「常識」とされてきた血糖モニタリングのエビデンスが著しい速さで更新され,大きな変革期を迎える可能性が高い。
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