特集 血液疾患
【コラム】悪性リンパ腫—診断と代表的な病型の治療についての基礎知識
伊豆津 宏二
1
Koji IZUTSU
1
1虎の門病院 血液内科
pp.886-892
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900191
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悪性リンパ腫にはさまざまな病型があり,適切な治療がそれぞれ異なる。正しい病型診断を得ることは時に難しく,生検の際には単にホルマリン固定標本を提出するだけでなく,さまざまな補助的な検査を提出する。悪性リンパ腫に対する主な化学療法にはR-CHOP*1療法があり,最も代表的な病型である,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫diffuse large B-cell lymphoma(DLBCL)の患者では50%以上が治癒するようになった。ほかの病型ではより強力な治療によって予後の改善が期待できることも明らかになっている。また,悪性リンパ腫に対する画像検査の最近の大きな変化に,PET-CTが病期診断や治療効果判定に広く用いられるようになってきたことが挙げられる。
本稿ではホスピタリストにとって必要とされる,悪性リンパ腫の診断と代表的な病型の治療の基礎知識を,最新の知見をふまえて概説する。
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