特集 代謝内分泌
2.糖尿病ケトアシドーシス(DKA)/高浸透圧高血糖症候群(HHS)—主病態ならびに初期対応が異なる高血糖緊急症
及川 洋一
1
,
島田 朗
2
Yoichi OIKAWA
1
,
Akira SHIMADA
2
1東京都済生会中央病院 糖尿病・内分泌内科
2埼玉医科大学 内分泌・糖尿病内科
pp.11-22
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900125
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糖尿病の合併症は,慢性合併症と急性合併症に大別される。急性合併症には糖尿病ケトアシドーシスdiabetic ketoacidosis(DKA),高浸透圧高血糖症候群hyperosmolar hyperglycemic syndrome(HHS),乳酸アシドーシス,低血糖性昏睡などがあり,対応が遅れると致命的となり得る重篤な病態である。DKAとHHSはいずれも著明な高血糖を伴う危機的病態ではあるが,迅速な診断と適切な治療によって多くの患者を救命することができる。
本稿ではDKAとHHSの誘因,病態,診断,治療について最新の知見を交えて解説し,特に輸液や電解質補正,インスリン投与については具体的な方法も紹介する。
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