特集 ショックのPatient Journey
❷ —外傷性出血性ショック:蘇生—外傷性失血死を防ぐhemostatic resuscitation—死の三徴を回避するためのdamage control戦略
清水 裕章
1
Hiroaki SHIMIZU
1
1兵庫県立はりま姫路総合医療センター 救急科
キーワード:
hemostatic resuscitation
,
permissive hypotension
,
damage control resuscitation
,
DCR
,
damage control戦略
,
大量輸血プロトコル
,
medical bleeding
,
外科医とのコミュニケーション
Keyword:
hemostatic resuscitation
,
permissive hypotension
,
damage control resuscitation
,
DCR
,
damage control戦略
,
大量輸血プロトコル
,
medical bleeding
,
外科医とのコミュニケーション
pp.157-166
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201166
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
重症多発外傷における超急性期の治療戦略として,damage control戦略が挙げられる。damage control戦略は,蘇生的手術abbreviated surgery,hemostatic resuscitation,permissive hypotensionで構成された概念であるdamage control resuscitation(damage control surgeryのDC1,DC2に該当)と,その後の外科的再建を含めた治療戦略である。ただし,蘇生的手術の優先順位など経験則が必要となる部分,依然エビデンスが不足している部分など,まだまだニッチな部分ともいえる。本稿では,外傷性出血性ショックにおける搬入時からICU入室後に安定化するまでのpatient journeyを,自験例を通じてエビデンスがある部分,まだ不十分な部分を認識しながら解説する。
Copyright © 2024, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.