特集 ショックのPatient Journey
❶ —Opening Remark—ショックの巨人 Dr. Max Harry Weilが始めた物語
小野 雄一郎
1
Yuichiro ONO
1
1兵庫県立加古川医療センター 救急科
pp.153-155
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201165
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集中治療の歴史から見るショックのはじまり
集中治療の歴史を紐解くと1953年にデンマークのコペンハーゲンで麻酔科医Bjorn Ibsenがポリオ感染に伴う呼吸不全患者を集めた呼吸不全ユニットが,世界初のICUと認識されている1)。では,循環不全ユニットについてはご存知だろうか。「現代集中治療の父」と呼ばれる「元」循環器科医Max Harry Weilが南カルフォルニア大学に4床のShock unitを開設したのが,循環不全ユニットとしてのICUの始まりである2)。Weilは,Society of Critical Care Medicineの初代会長でもあり,ショックの病態生理や循環不全における乳酸値の重要性の理解を深めたことで非常に有名である。
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