連載
え? 知らないの?人工肺
江口 友英
1
,
二藤部 英治
1
,
森實 雅司
2
1日本大学病院 臨床工学室
2済生会横浜市東部病院 臨床工学部
pp.470-474
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200522
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人工肺は安定したガス交換能を維持する目的に加え,血球破壊を防ぐために圧力損失を低く抑える膜構造や生体への異物反応を抑制するコーティング技術の開発が行われきた。現在,多くの人工肺では,血液流量4.0L/minで圧力損失が100mmHg以下,換気血流比(V/Q)は1.0を実現しており,数時間で終わる開心術中の使用においては十分な性能を備えている。しかし,集中治療領域における人工肺の役割は,心停止症例や重症呼吸不全症例など,呼吸・循環補助のbridgeとして長期使用に耐え得る性能が求められる。そこで本稿では,集中治療領域で使用する「人工肺」の特性について概説する。
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