連載
え? 知らないの?新生児・小児用人工呼吸器
梅津 昭宏
1
,
森實 雅司
2
1東京都立小児総合医療センター 麻酔科
2済生会横浜市東部病院 臨床工学部
pp.438-443
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200979
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新生児・小児の人工呼吸器管理は,成人とは特徴が異なる。特に新生児では,使用する気管チューブは細く抵抗が高いため,肺に到達する前にかなりの圧力損失が発生する。さらに,カフなしの気管チューブを使用する場合にはチューブ周囲からのリークにより,チューブ先端の圧,換気量を正確に測定・表示することは大変困難である。
新生児・低出生体重児では,肺の未発達や先天性心疾患など肺血管抵抗に依存する疾患が多く,高頻度振動high-frequency oscillation(HFO)換気,一酸化窒素nitric oxide(NO)療法,低酸素吸入療法など,成人ではあまり聞きなれない人工呼吸器管理を必要とする場合がある。今回は,それらの特徴をふまえ,新生児・小児人工呼吸器について述べたい。
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