連載 ICUフェローからのメッセージ
第3回:Surviving Sepsis Campaign Guidelinesは“余計なお世話”なのか?―ガイドラインとの付き合い方がわかった3年間のオーストラリアICU留学
川崎 達也
1
1静岡県立こども病院 小児集中治療科
pp.644-645
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100236
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
留学の経緯
私は2006年2月,日本でも徐々に認知されるようになってきた小児集中治療の臨床トレーニングを受けるため,オーストラリアのメルボルンにあるRoyal Children's Hospital(RCH)のPaediatric Intensive Care Unit(PICU)に留学した。
RCHのPICUは24床(実働20床程度)からなり,術後患児,院内発生の重症患児,救急重症患児のすべてを収容する総合的なICUである(年間入室約1400例)。さらには,ビクトリア州の他病院で発生した重症患者の病院間搬送も直接担い,世界で最初に院内急変に対するMedical Emergency Team(MET)を導入した小児専門病院でもある。左心低形成に代表される多くの難易度の高い心臓手術症例,年間20~30例にのぼるECMO件数は,この施設の大きな特色でもある。
Copyright © 2009, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.