特集 ARDS
1.ARDS総論―ALI/ARDSとは一体何かを俯瞰する
田中 竜馬
1
Ryoma TANAKA
1
1LSD Hospital 呼吸器内科・集中治療科
pp.1-14
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100158
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Thomas Pettyらによる急性呼吸窮迫症候群 acute respiratory distress syndrome(ARDS)の最初の報告から40年,ARDSに関する米国と欧州の合同会議(AECC)から15年がたち,ARDSについての理解が次第に深まってきている。人工呼吸器以前には「急に肺が真っ白になって,死に至る病気」であったものが,人工呼吸管理と全身管理の進歩により,多くの場合,救命できるようになった。それと同時に,長期予後を改善するための治療方法も考える必要が出てきている。ここではARDSの概略の理解と日常診療の一助となるよう,歴史的背景から発症機序,診断,治療,予後についてまとめる。
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