徹底分析シリーズ 脊髄くも膜下麻酔さいこう
再穿刺するかしないか—局所麻酔薬の神経毒性の観点
山下 敦生
1
Atsuo YAMASHITA
1
1山口大学大学院医学系研究科 麻酔・蘇生学講座
pp.1096-1100
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203096
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帝王切開術の麻酔法は,超緊急帝王切開術の場合を除いて脊髄くも膜下麻酔(以下,脊麻)(+硬膜外麻酔)が第一選択である。妊婦は脊椎棘突起が触れにくい場合や陣痛により静止ができない場合など,脊髄くも膜下穿刺が難しい状況がある。帝王切開術に限らず,何とか穿刺し,局所麻酔薬を注入したにもかかわらず十分な麻酔域が得られなかった経験が多くの麻酔科医にあると思う。このようなとき,再穿刺するか,全身麻酔に変更するか? 再穿刺するとしたら,どのくらい局所麻酔薬を投与するか? とても悩ましい状況に直面する。
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