徹底分析シリーズ 局所麻酔薬
局所麻酔薬の副作用—種類によって毒性に差はある
竹浪 民江
1
TAKENAMI,Tamie
1
1北里大学医学部 麻酔科学教室
pp.568-573
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200295
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ロピバカインやレボブピバカインなどの長時間作用性薬物の登場により,局所麻酔薬(局麻薬)の使用総量を減らすことが可能になった。一方で,近年,超音波ガイド下神経ブロックの普及により,比較的大量の局麻薬を使用する機会も増えている。麻酔科医にとって局麻薬は日常頻繁に使用する,なくてはならないアイテムであり,多くの恩恵を受けている。しかし,局麻薬にはいくつかの注意すべき合併症がある。本稿では,①脊髄くも膜下麻酔後の局麻薬神経毒性(一過性神経障害/馬尾神経障害),②局麻薬中毒,③アレルギー反応について記載する。いずれも発症頻度は低いが,日々,麻酔を行っていれば,出会う可能性がある。そんなとき,少しでも早く気づき,早期に対応ができれば,患者へのダメージは最小限に抑えられる。
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