徹底分析シリーズ 麻酔科医と外科医
外科医が考える麻酔科医との理想的な連携—肝切除における肝門遮断解除後のショック状態の回避
松木 亮太
1
,
中澤 春政
2
,
阪本 良弘
1
Ryota MATSUKI
1
,
Harumasa NAKAZAWA
2
,
Yoshihiro SAKAMOTO
1
1杏林大学医学部付属病院 肝胆膵外科
2杏林大学医学部 麻酔科学教室
pp.758-763
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203001
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手術中,麻酔科医が輸液や呼吸管理を含めた全身管理を担当し,外科医は手術を担当しているが,患者の状態について,術中にどれくらい互いに言葉を交わして情報交換をしているだろうか。ほとんどの症例では,特に術中の情報交換を必要とすることなく安全に手術は終了する。しかし,高度に進化した現代の肝胆膵手術においても,肝切除症例の中には,肝門遮断解除後の急な血圧低下に伴った凝固系の破綻をきたすリスクの高い症例も存在しており,必要に応じて術中に頻繁に患者情報を共有し,イベントを回避するべく互いに心がけることが肝要である。
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