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Anesthesiology
Editorial:
Kharasch ED, Clark JD, Kheterpal S. Perioperative gabapentinoids:deflating the bubble. Anesthesiology 2020;133:251-4.
Article:
Verret M, Lauzier F, Zarychanski R, et al. Perioperative use of gabapentinoids for the management of postoperative acute pain:a systematic review and meta-analysis. Anesthesiology 2020;133:265-79.
■ガバペンチノイドは術後鎮痛の救世主と思われたが…
術後鎮痛は患者の快適さを上げるだけでなく,術後合併症の予防や,入院期間短縮などにおいても重要である。最近,欧米で重大な問題となっているopioid crisisを減らすためにも,多角的疼痛管理multimodal analgesiaを行うことで,オピオイド使用量が減少することも期待されている。
そのような中で注目されてきたのが,ガバペンチンやプレガバリンなどのガバペンチノイドである。神経障害性疼痛の治療に抗てんかん薬は適応外であるものの広く使用されてきた。ガバペンチノイドは欧米では,神経障害性疼痛の治療に広く使用されているだけでなく,術後の急性痛,亜急性痛,さらには慢性疼痛の軽減のための使用が広がっている。しかし,ガバペンチノイドの投与時期,投与量など,報告により内容は大きく異なり,そのエビデンスレベルについては疑問がもたれている。米国疼痛学会(APS)や米国麻酔科学会(ASA)の術後鎮痛療法に関する臨床診療ガイドラインは,ガバペンチノイドの使用を推奨する一方,European Society of Regional Anaesthesia and Pain Therapy(ESRA)はその術後鎮痛を目的とした使用を推奨していない。
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