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Anesthesiology
Editorial:
Vivier E, Mekontso Dessap A. Bedside ultrasound for weaning from mechanical ventilation:the diaphragm is not enough! Anesthesiology 2020;132:947-8.
Article:
Dres M, Dubé BP, Goligher E, et al. Usefulness of parasternal intercostal muscle ultrasound during weaning from mechanical ventilation. Anesthesiology 2020;132:1114-25.
■人工呼吸からの離脱の指標
人工呼吸からの離脱可能性を予測する呼吸器系の指標には,いろいろなものがある。古典的なものでは,十分な換気ドライブの存在のほか,肺活量が10mL/kg以上,最大吸気圧が<-30cmH2O,呼吸数と1回換気量の比rapid shallow breathing index(RSBI)が105未満といった機械的な指標や,吸入酸素分画が0.5以下,呼気終末陽圧(PEEP)が8cmH2O以下で,動脈血酸素分圧(PaO2)が60Torr以上,P/F(PaO2/FIO2)が200以上といったガス交換能の指標などがある。
人工呼吸からの離脱が可能となったら,自発呼吸トライアルが行われる。離脱に失敗するような患者では,1回換気量が減少し呼吸数が増加し,呼吸補助筋の使用が起こる。吸気筋として最も重要な筋肉は横隔膜である。しかし,横隔膜は長時間の人工呼吸依存状態で萎縮や機能不全を起こす。呼吸不全が起こると,呼吸補助筋である胸鎖乳突筋や胸筋,三角筋なども動員される。そこで超音波法を用いて横隔膜の動きや,厚みを評価することが行われる。しかし,吸気に関係しているのは横隔膜だけではない。傍胸骨筋は胸骨を吸気時に持ち上げることにより胸郭の拡大に関与している。
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