徹底分析シリーズ 最近の薬物療法—トレンドをざっくりアップデート
CKD-MBDの薬物療法—リン低下療法を中心に
中川 洋佑
1
,
深川 雅史
1
Yosuke NAKAGAWA
1
,
Fukagawa, Masafumi
1
1東海大学医学部 腎内分泌代謝内科
pp.200-203
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201594
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慢性腎臓病chronic kidney disease(CKD)患者では,腎機能低下とともに高リン血症,低カルシウム血症,活性型ビタミンD低下,副甲状腺ホルモン(PTH)上昇などのミネラル代謝異常を起こす。特に透析患者ではこれが顕著であり,透析が長期に及ぶにつれて二次性副甲状腺機能亢進症は高度に進展する。この病態は骨脆弱性や血管石灰化をきたし,生命予後に深く影響を与えることから,全身疾患としてとらえるCKD-mineral bone disorder(MBD)という概念が浸透している1)。
本稿では,CKD-MBDの薬物療法について,特に透析患者で最も強く予後に関与する高リン血症の治療を中心に,最新の知見を交えつつ概説する。
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