徹底分析シリーズ 麻酔科からの「お・も・て・な・し」—ラグビーワールドカップ,そしてTOKYO2020
軍用ターニケット—戦傷医療の発展に伴う新しい知見
大日方 洋文
1
,
太尾田 正彦
1
Hirofumi OBINATA
1
,
Masahiko TAODA
1
1自衛隊中央病院 麻酔科
pp.660-663
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201420
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救急・災害医療体制の構築を行う中で,応急処置としての軍用ターニケットcombat application tourniquet(CAT®)の役割に注目が集まっている。従来その名のとおり,主に戦場で用いられてきたCATが,その有効性から民間の救急現場でも広がりを見せ始めた。日本の救急隊においてもCAT使用法について教育が始まっており,今後日本でも病院前でのCATの使用が増えると考えられる。戦傷医療としてのCATの知見を紹介する。
なお,「CAT」は商品名であるが,世界中で最も普及しており,軍用ターニケットの代名詞的存在となっている。本稿では,予定手術で使用するターニケットと戦傷医療として発展したターニケットを区別する目的で,特に後者についてはCATと表記する。
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