徹底分析シリーズ 麻酔科からの「お・も・て・な・し」—ラグビーワールドカップ,そしてTOKYO2020
誰かではなく,自分たちは何ができるのか—多数傷病者発生事例への準備
中堤 啓太
1
,
森下 幸治
1
Keita NAKATSUTSUMI
1
,
Koji MORISHITA
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院 救命救急センター
pp.656-659
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201419
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ラグビーワールドカップ,オリンピックがやってくる。4年に1度ではなく,一生に1度と称されるこの大規模イベントは日本中に活気をもたらすだろう。一方でこのようなスポーツイベントは,テロの標的とされる可能性が十分に考えられる。2013年のボストンマラソンの惨劇は記憶に新しい。最もランナーが集まる時間帯を狙ったゴール付近での2度の爆発により,3名が死亡し264人が受傷した1)。
多数傷病者発生事例は,通常の診療体制では対応困難であり,診療科の垣根を越えた対応が求められる。
本稿では,多数外傷患者発生事例を想定して,その対応への準備について解説する。
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