徹底分析シリーズ 手術室の壁外へ:アウェイを戦う麻酔科調査兵団
戦傷医療における麻酔 Combat Field Anesthesia—有事への対応も知っておこう!
大日方 洋文
1,2,3
,
太尾田 正彦
1
Hirofumi OBINATA
1,2,3
,
Masahiko TAODA
1
1自衛隊中央病院 麻酔科
2日本医科大学 救急医学教室
3日本医科大学千葉北総病院 救命救急センター
pp.1014-1020
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202099
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戦傷医療においても麻酔科医に求められることは蘇生(気道・循環管理,集中治療)を含む周術期管理と疼痛管理であり,変わるところはない。ただし,周囲の状況や医療の考え方が市中の一般医療と異なるため,その特殊性を理解することが必要である。戦傷医療と平時医療の最も異なる点は,爆発物・銃火器という成傷器の違いもさることながら,周囲の脅威の残存,医療資源の不足という特異的な環境にある。麻酔科医はこの特異的な環境に応じて治療方針が変化する点を理解し,自身のもつ蘇生・疼痛管理スキルを発揮することが求められる。
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