連載 今日も山日和:雲の上の診療所
第14座:蝶ヶ岳ボランティア診療所
三浦 裕
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科/分子神経生物学
pp.216-217
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200793
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小児科病棟での出会い
1997年に,蝶ヶ岳ヒュッテのオーナーである神谷圭子さんと私の妻が,名古屋市立大学病院で出会った。それぞれの娘が入院して,付き添っていたのである。妻から同室の神谷さんを紹介されて,蝶ヶ岳ヒュッテ(図,写真1)のオーナーであることを知った。
蝶ヶ岳は,学生時代に槍穂高連峰の素晴らしい風景を描くために登った山である。私は当時描いたスケッチを神谷さんに見せながら,楽しい思い出を話をした。ところが,神谷さんから切り出されたのは楽しい山の話ではなく,蝶ヶ岳で発生した登山者の死亡事故だった。
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