症例検討 よくあるトラブルを乗り越えよう 3
帝王切開で脊髄くも膜下麻酔をしたら1〜2分で徐脈に体位を戻したら収縮期血圧が100mmHgから60mmHgに—低血圧を回避せよ!
田辺 瀬良美
1
Serabi TANABE
1
1東京都立多摩総合医療センター 麻酔科
pp.376-378
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200188
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
36歳の女性。身長160cm,体重85kg。妊娠37週3日。既往帝王切開後妊娠にて選択的帝王切開術予定だったが,陣痛発来のため緊急帝王切開術の方針となった。既往歴に特記すべきことはなし。左側臥位にてL3/4より腰椎穿刺し,0.5%高比重ブピバカイン2.4mL,フェンタニル10μg(0.2mL),モルヒネ100μgを脊髄くも膜下腔に投与した。体位を仰臥位に戻したところ,心拍数が90bpmから50bpmに,収縮期血圧が100mmHgから60mmHgに低下した。患者は青ざめて「気持ちが悪いです…」と訴えた。
Copyright © 2015, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.