症例検討 よくあるトラブルを乗り越えよう 3
静脈路確保をさんざん失敗,患者の視線が冷たい—「あらはかどる」ためのコツ
川口 洋佑
1
Yosuke KAWAGUCHI
1
1国立がん研究センター中央病院 麻酔・集中治療科
pp.374-375
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200187
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
症例
42歳の女性。身長150cm,体重52kg。左乳癌部分切除+腋窩郭清術後,ティッシュエキスパンダー挿入術を予定した。
手術室入室後,右側上肢に静脈路を確保するために担当麻酔科医が穿刺を試みたが,3度失敗した後,当日のアテンディング*1であるあなたが呼ばれた。
患者は何度も化学療法を受けており,血管炎を起こしていたと思われる前腕の静脈も多い。四肢の冷感は強く,目で見える静脈はほぼ穿刺を試みられており,一部は著明に内出血している。
Copyright © 2015, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.