症例検討 肺高血圧症患者の麻酔
肺動脈性肺高血圧症患者:開腹手術の場合―Eisenmenger症候群患者に対する非心臓手術は決して禁忌ではない
横塚 基
1
,
寺嶋 克幸
1
Motoi YOKOZUKA
1
,
Katsuyuki TERAJIMA
1
1三井記念病院 麻酔科
pp.472-476
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102127
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症例
33歳の女性。身長160cm,体重49kg。小児期から心室中隔欠損ventricular septal defect(VSD)を指摘されていたが心内修復術は行われず,定期的なフォローも自己判断で中止されていた。3年ほど前から労作時呼吸困難,動悸などがあり,肺動脈性肺高血圧症と診断された。また,1年前にEisenmenger症候群と診断された。心エコー図検査で両方向性短絡を認め,収縮期肺動脈圧は110mmHgであった。不正性器出血があり受診した。子宮頸癌の診断で,開腹単純子宮全摘術が施行されることとなった。現在のヘモグロビン値(Hb)は16.5g/dLである。ベラプロストとシルデナフィルを服用している。
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