特集 モニター
8.観血的血圧―連続波形があるから安心,では決してない!
渡辺 廣昭
1
Hiroaki WATANABE
1
1札幌医科大学医学部 麻酔学講座
pp.261-269
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100039
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歴史上,最初の血圧測定は観血的血圧測定で,1733年に英国の医師Stephen Hales(1677~1761)が動物で,1856年にはJ. Faivreがヒトで,直接動脈にカテーテルを入れて測定している。イタリアの医師Scipione Riva-Rocci(1863~1937)がカフによる非観血的血圧測定を行ったのは,Halesの測定から160年も後である。
観血的血圧測定は,モニター上に圧波形を連続的に表示してくれるため,我々に大きな安心感を与えてくれる。しかし,その裏には多くの問題が潜んでおり,正しい血圧波形を表示するのは非常に難しいことであることを認識しておかなければならない。本稿では,我々が見ている圧波形とは何であるかを考える。
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