症例検討 感染源患者の管理
肺癌だと思っていたら実は結核だった―鑑別診断の方法と感染性の評価,感染対策
高内 裕司
1
Yuji TAKAUCHI
1
1大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター 麻酔科
pp.638-642
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101864
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症例
70歳の男性。身長175cm,体重76kg。1年前に胸部異常影を指摘されて経過観察されていたが,胸部CTで小棘spiculaを伴う胸膜陥入像を認めたため,当院紹介になった。HbA1cが6.9程度の糖尿病があり,グリメピリドやピオグリタゾンを内服していた。喫煙は,20本/日を49年間継続中であった。
気管支鏡による針吸引細胞診や鉗子生検では,悪性所見や結核所見は認められなかった。胸部CTにて左上葉(S1+S2)に径22×20mm大の腫瘤影を認め,肺癌疑い(c-T1bN0M0 ⅠA)にて手術予定となった。
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