徹底分析シリーズ 周術期の凝固・線溶系の管理
全身性炎症反応症候群における血液凝固・線溶系の変化―リガンド受容体反応による凝固亢進と線溶抑制
松田 直之
1
Naoyuki MATSUDA
1
1名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
pp.234-238
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101769
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全身性炎症反応症候群systemic inflammatory response syndrome(SIRS)1)の概念が公表されたのは1992年,さらに,代償性抗炎症反応症候群compensatory anti-inflammatory response syndrome(CARS)2)の概念がRoger Boneにより公表されたのが,1996年である。近年,これらの概念の分子機構が,リガンド受容体反応としてまとめられている。
本稿では,SIRSおよび“SIRS-associated coagulopathy”の新しい概念を解説し,SIRSが血液凝固・線溶系に及ぼす修飾作用をまとめる。
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