Japanese
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セミナー 合併症をもつ患者の術前・術後の全身管理・6
凝固・線溶系障害
Perioperative of Patient Care:Coagulation and Fibrinolysis Disorder
松本 勉
1
,
北島 敏光
1
Tsutomu Matsumoto
1
1獨協医科大学麻酔科
キーワード:
凝固線溶系
,
周術期管理
Keyword:
凝固線溶系
,
周術期管理
pp.293-299
発行日 1998年4月20日
Published Date 1998/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902317
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血液は全身に循環し,酸素や栄養分を供給する役割がある。だから,何らかの障害により血管が破綻して出血すれば,直ちに血液を凝固して失血を防がなければならない。しかし,この止血栓もあまり長くとどまれば組織に虚血を招き,血栓症となり得る。したがって,正常では凝固・線溶系のバランスが生体のホメオスターシスを保っている。凝固・線溶系の機序を理解することは,周術期において重要な意味を持つ。本稿では,正常の止血機構,線溶系をまず解説し,次に出血傾向・凝固異常についての診断および検査,また凝固・線溶系の異常に関わりのある後天性の疾患や抗凝固療法を行っている患者における止血機能障害と対処法を概説し,さらに麻酔法との関連性についても述べた。
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