先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
リプロダクションと凝固線溶系
IUGRと血液凝固・線溶系
布施 養慈
1
Yoji Fuse
1
1帝京大学医学部附属溝口病院産婦人科
pp.691-694
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207454
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近年,周産期医学の急速な進歩にともないIUGR (intrauterine growth retardation)に関する種々の研究がなされてはいるが,その病態はいまだ十分に解明されたとはいえず,病因をはじめ治療,予後に関しての疾病概念の確立がまたれるところである。IUGRは出生児の3〜5%にみられ,その成因はfetal hypoplasia (胎児発育不全)およびfetal malnutrition (胎児栄養失調症)に大別される。
本稿はとくに血液凝固・線溶面からIUGRの特徴を検索した筆者の成績を中心に述べる。
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