徹底分析シリーズ ニューロモデュレーションと鎮痛
―総論:疼痛治療への神経刺激の応用―すべてはゲートコントロール理論から始まった「最終手段」から早期導入すべき治療へ
大島 秀規
1
,
片山 容一
1
Hideki OSHIMA
1
,
Yoichi KATAYAMA
1
1日本大学医学部 脳神経外科学系神経外科学分野
pp.560-564
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101544
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近年,ニューロモデュレーションという用語がしばしば用いられるようになってきた。国際ニューロモデュレーション学会は,“Neuromodulation is technology that acts directly upon nerves. It is the alteration-or modulation-of nerve activity by delivering electrical or pharmaceutical agents directly to a target area.”としている。すなわちニューロモデュレーションとは,神経の機能を直接的に調節する治療技術の総称である。この技術を支える機器には,電気刺激のためのさまざまな電極および刺激装置や,薬物の持続髄腔内投与に用いるドラッグポンプがあり,これらを用いた幅広い治療が行われている。特に神経刺激療法は,神経障害性疼痛の治療法として,さまざまな部位に適用されている(表1)。
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