LMA ProSeal：挿入時は麻酔深度を十分に，アトロピン投与で分泌物を抑制

　上気道の気道確保として何か一つを選べと言われたら，私は迷わずLMA ProSeal^TMを選ぶだろう。その理由は，何と言っても，低い侵襲性と気道機密性にある。実際，当院麻酔科では，過去3年の全身麻酔総数9066例のうちラリンジアルマスク（LMA^TM）使用例が1563例，そのうちの633例がProSeal使用例である。最近は，筆者を含め医局員はほぼ全員ProSealを好んで使用し，LMA Classic^TMはほとんど使われていない。

　麻酔科医のなかにはClassicに比べ挿入し難いなどの理由で敬遠している人も多いと聞くが，慣れればむしろClassicよりも挿入しやすいかもしれない。そこで本稿では，ProSealの魅力，挿入のコツとポイントについて記述する。