徹底分析シリーズ LMA・声門上器具
最新のLMA・声門上器具
LMA Supremeを使ってみました
宮崎 弘志
1
Hiroshi MIYAZAKI
1
1横浜医療センター 麻酔科
pp.746-748
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100719
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ラリンジアルマスク(LMATM)がわが国で使われだして,20年近くになるが,その間にLMAが築いたものは大きい。特に,LMA ProSealTMの登場で高いシール圧と胃内容のドレナージや胃管留置が可能となり,状況によっては気管挿管にも匹敵するようになった。LMAの成功後,さまざまな声門上器具が開発された。すでに消えた物もあるが,LMAと同等の地位を占めつつあるものもある。
LMAに関する特許が切れた後,使い捨て型で同様のデザインのものが他社からも発売となった。臨床使用において,「使い捨て」は魅力的である。新型インフルエンザの対策に追われた記憶は新しい。変異型Creutzfeldt-Jakob病の原因とされる異常プリオンは扁桃腺に多く蓄積するうえ,通常の高圧蒸気滅菌では不活化されない。これらのことを考えると,使い捨てを選びたくなるが,残念なことに現在日本で入手可能な使い捨て型デバイスは胃内容逆流に対しては無力である。
「元祖」声門上器具メーカーThe Laryngeal Mask Company社は,新しい使い捨て型モデル,LMA SupremeTMを2007年に発売し,わが国でも間もなくの導入となる(はずである)。筆者はわずかな症例数であるが,海外輸入により先行使用したので,本稿では,従来のLMAとの違いなどを交えて,その特徴や使い方を紹介する。
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