症例検討 非心原性肺水腫
陰圧性肺水種:呼吸パターンなどの身体所見から異常事態を察知し,すみやかに対応する能力を磨こう
青山 和由
1,2
Kazuyoshi AOYAMA
1,2
1順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座
2国立成育医療センター 手術・集中治療部
pp.538-542
発行日 2009年6月1日
Published Date 2009/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100672
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
2歳の男児。身長85cm,体重14kg。口唇裂形成術が予定された。酸素,亜酸化窒素,セボフルランにより緩徐導入し,ロクロニウムにて気管挿管を行った。セボフルラン3%の調節呼吸にて維持をしていた。手術終了後,患児が自然に開眼したため抜管した。数分後,シーソー呼吸,酸素飽和度の低下(SpO2 70%)を認めた。マスクにて換気を試みるが換気不能となり,徐脈(心拍数30bpm)を呈したため,再挿管となった。
【経過】
挿管後,気管よりピンク色の泡沫痰が吸引された。X線写真で,両肺にバタフライ陰影を認めた。
Copyright © 2009, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.