症例検討 肺水腫
陰圧性肺水腫—陰圧性肺水腫を知り,理解を深めよう
大森 敬文
1
,
中沢 弘一
2
Takafumi OHMORI
1
,
Koichi NAKAZAWA
2
1東京医科歯科大学医学部附属病院 麻酔・蘇生・ペインクリニック科
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 生体集中管理学分野
pp.1158-1161
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200435
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症例
35歳の男性。身長175cm,体重70kg。声帯ポリープに対してラリンゴマイクロ手術が予定された。プロポフォールとレミフェンタニルで導入し,ロクロニウムで筋弛緩を得て,内径6.5mmの気管チューブで挿管した。手術は30分ほどで終了した。患者はすみやかに覚醒し,スガマデクスを投与し,筋力が回復し,十分な1回換気量,呼吸回数があることを確認して抜管した。抜管後,患者の呼吸状態が悪化し,マスク換気を試みたが換気ができなかった。経皮的末梢動脈血酸素飽和度(SpO2)も100%から急激に低下し,80%台,さらには70%台へと低下した。
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